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インタビュー 第4回 武田双雲さん (1)


わたしの「イキイキ・ワクワク・ありがとう」

武田双雲さん 「雲」のようにいろんな形になって、世界中の人を元気づけていきたい。-武田 双雲さん


第4回目のお客様は、常にイキイキと活動されている書道家の武田双雲さん。湘南に構えたアトリエ兼書道教室は、独特の空気を醸し出している素晴らしい環境でした。書道家としての枠に収まることなく、ジャンルを超越して新たな領域へと突き進んでいる武田さんの“上機嫌”の秘訣はどこにあるのか。また、ポジティブ思考の源と書道への思い、将来への望みまでたっぷりとお話しいただきました。


武田双雲さんプロフィール


上機嫌に日々を楽しむことの大切さ


よく「お花畑をルンルンで踏んでいく男」って責められるんですよ。スキップしてたら周りは全部ぐちゃぐちゃになってた……みたいな感じです。(笑)僕はただ自由に、毎日を上機嫌に生きているだけのつもりなんですけどね。空気を読み過ぎないで、自分が「美しい」と思ったら、何にでも見とれるクセがあるからかな。

もともと、いろんなことに感動しちゃうんです。朝、顔を洗う時の水の潤いや、家の外に出れば木の枝ぶりを見ただけで心がウキウキします。それは、本当のところ何にでも感謝しているからなんですよね。


最近になって、実は人生では感謝するのが一番楽だってことに気付きました。感謝のパワーのカタチって「丸い」から、いろんなものを包み込んで、スーっと水が流れるように進んでいく。だから何事もスムーズに運ばれていくことが多いんです。逆に、感謝しないで無理矢理何かをやらなければいけないとしたら、それにはすごいエネルギーが必要だし、すごくつらいこと。ちょっとした視点の切り替えかもしれないけど、「感謝」というテクニックを覚えるだけで、本当に世界が一変しますよ。
  でも、世間には行き詰っていて視点の変え方すら分からない人もいるでしょう。そんなとき一番簡単なのは、たとえば口癖を変えることなんです。


僕は、脳って検索エンジンみたいなものだと思っています。自分が発した言葉を無意識に検索するんですよ。たとえば「忙しい」と言えば、脳はその原因や過去の「忙しい」体験の「検索」を始めます。そうして多くの「検索結果」が集まり、より忙しくなってしまう。

いつも「忙しい」と言ってる人もたった1カ月間でいい、心から「ゆとりたっぷり!」と言い続ければ、確実に変わりますよ。時間はみんなに平等にあるんだから、そういう気持ちで過ごすことが大事。つまりどんなフィルターを使うかによって、世界の方が変化するものなんです。


「ありがたい」と口に出す、つまり「ありがたい眼鏡」をかけて世界を見れば、いろんなことのありがたさに気付く。「楽しい」を口癖にすれば、今度は心が「楽しく」なるようなものを探し始める。先に言葉があって、意識しているものが見えてくるんですよ。一緒に街を歩いていても、おしゃれな人は「ファッション」や「髪型」をよく見ているし、「色」に敏感な人もいる。もちろん、僕だったらいろんな「書」が目につきます。

とはいっても、ネガティブな言葉を全て否定するわけじゃありません。大事なのは、一度口に出してみる。そして、なぜそうなのかを考えること。それを我慢したり気づかないふりをするのも、別のつらさがありますからね。

自分のネガティブな部分も見つめ、受け入れないと本当にポジティブな人生は歩めないと思うんです。僕は「ポジティブの自家発電」タイプだから大丈夫だけど、そこまで能天気じゃない人は、あせらず、急がず、ゆっくりと前に進んで行けばいいんです。無理して一気に飛び越えようとすると逆に危険。そのためには、まず口癖を変えることから始めるといいですよ。


言葉のとてつもない力

言葉の力って、本当にすごい。僕らが何となく感じているよりも、はるかに大きいものです。それは、反応で分かります。ブログで書いたことや講演でしゃべったことに対する反響が多くて、びっくりするんですよ。反応があると、それだけ発信のしがいも増えてきます。言葉って不思議ですよね。

僕の喉から出た波長が鼓膜を震わし、信号として脳に入るだけなのに「人生が変わった」と言われることさえある。同じ言葉でもその人の気持ちや状況で受け止め方がまるで違う。何気なく言ったことが共感を呼ぶこともあるし、伝わらない人にはいつまでたっても全く伝わらないんです。


僕の言葉に人を変えるだけの力なんてありませんよ。でも、変わろうとしてる人のきっかけづくりにはなると思う。誰だって「今のままでいいのかな?」と思うことはあるし、何かくすぶっているような気持を抱えて生きているのは全ての人が同じです。

たとえば、自分は前に行きたいのに、横に進んでしまっている時ってありますよね。そのストレスってすごく大きくて、行きたい道と、実際に進んでいる方向がズレればズレるほど、変わりたい衝動が生まれてくる。その衝動が大きい人ほど、爆発が起きやすい。爆発の力によって閉じていたフタがとれたりする。


僕にできるのは、そんなエネルギーの塊に火花をつけて、爆発させるきっかけを与えることだけ。最初の一歩を踏み出すためのスイッチを押してあげるような感覚ですね。あとはその人自身の持っているパワーで動き出せるはずですよ。僕の言葉は、とりわけ不器用に悩んでいるような人にガツン! と入るみたいです。昔、僕の言葉に感動しすぎて、突然前のアトリエまで押しかけてきちゃう人いました。帰宅してみたら見知らぬ人が待っていて、びっくりしたことが何回もありますよ。


もちろん、使い方によっては両刃の剣になってしまうのが言葉ですよね。考えてみると、心の傷ってほとんど言葉によるものじゃないかな。

こんなご時世ですから、大小はあれど多くの人が複雑で救いようのない暗部を抱えている。誰もが傷つかないような言葉を発するのも難しいですよね。テレビなどでコメントを求められることも多いけど、自分の発言が誰かの心を打てば、一方では誰かを悲しませるかもしれない。
だけど僕には「書」があるから、そこに思いを託し、本音を表現する。たとえば景気や雇用の問題で苦しむ人たちに、言葉ではうまく言えないようなことも、大きく「進」と書けば「双雲」流のメッセージを発信することができるんです。

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