「チャーガ(カバノアナタケ菌核)由来の5種の育毛促進成分及びそれらを有効成分とする育毛剤等」
ヘアケアメーカーの株式会社スヴェンソン(本社:東京都港区、代表取締役社長 児玉義則)は、徳島大学大学院医歯薬学研究部 柏田良樹教授との共同研究「民族伝統薬物に関する研究 -チャーガ由来の発毛・育毛活性成分の探索研究-」(2018年5月発表)の研究成果である5種の育毛促進成分及びそれらを有効成分とする育毛剤等が2019年9月13日に特許(特許番号:6582322)を取得したことをお知らせいたします。
今回の研究成果をもとに、スヴェンソンでは今後の製品開発への応用を行っていきます。
■民族伝統薬物に関する研究結果をもとに育毛に関する特許取得(特許番号:6582322)
共同研究の成果として、特許(発明の名称「毛乳頭細胞増殖促進剤、線維芽細胞増殖因子-7(FGF-7)産生促進剤、血管内皮増殖因子(VEGF)産生促進剤、インシュリン様増殖因子-1(IGF-1)産生促進剤、肝細胞増殖因子(HGF)産生促進剤及び育毛剤」)を取得しました。
研究対象となった「チャーガ」(タバコウロコタケ科カバノアナタケInonotus obliquusの菌核)は日本、ヨーロッパ、アジアおよび北アメリカ等の北半球に広く分布し、ロシアの西シベリア地域では“がんの民間療法”に利用されています。このため抗腫瘍作用に焦点が当てられた研究が盛んに行われ、また、抗酸化作用、抗炎症作用、抗HIV、抗HSVおよび抗インフルエンザウイルス作用ならびに糖尿病や動脈硬化などの予防効果を有することが報告されています。
一方、その抽出物が健康な毛髪の維持のために、洗髪に伝統的に利用されている地域がありますが,染髪を目的に使用されているとの報告があるのみです。研究チームは「チャーガ」が染髪のみだけでなく、発毛・育毛作用を有する可能性があると考え、民族伝統薬物研究の一環として、「チャーガ」の含有成分探索を行いました。正常ヒト頭髪毛乳頭細胞(HFDPC)に対する増殖促進活性を指標に成分の分離を行い、5種の化合物を活性成分として単離し、いずれも対照薬剤のミノキシジルを上回るHFDPCの増殖促進活性を示すことを明らかにしました。本成果を学術誌に発表*するとともに、今回、特許を取得しましたので報告いたします。
* Sagayama, K.; Tanaka, N.; Fukumoto, T.; Kashiwada, Y. J. Nat. Med., 2019, 73, 597-601.
■ヘアケアメーカー スヴェンソンとは
スヴェンソンは、ヘアケア企業として1984年に創業し、「美と健康と環境の分野に貢献する」という企業理念のもと、増毛サービスやヘアケア商品、がん患者様向けの医療用ウィッグなどを中心とした幅広い領域の商品やサービスを提供しています。
企業を取り巻く環境が日々刻々と変化する中で、人々の生活をより良くするために、安心を提供するモノづくりと、心に寄り添うコトづくりにより、お客様の喜びや笑顔につなげ、新たな価値を継続的に創り出してまいります。