精製された食卓
よく、昔の野菜は味があっておいしかったと言われます。野菜だけでなく、米、果物など、自然の恵みを十分に受けた食材は、体にすんなりと入ってくる、そんなおいしさがあったと思われます。
しかし、日本の経済大国としての成長が、主婦が台所に立つ時間とサラリーマンが食事に使う時間を奪う事になったともいえるかもしれません。
簡単に作れる食品を求め、口に入れて1分以内においしさのわかる食べ物を求めるようになってきました。
大量生産し、長期保存・長期輸送される加工食品がコンビニエンスストア中心に市場に溢れています。
多くの方が、安く、本当に美味しいものを食べられるのであれば、これ程素晴らしいものはないです。
しかし、この加工食品は、元々食材に含まれているビタミン、ミネラル類などの微量栄養素や食物繊維などを取り去る傾向にあります。
保存中に虫・カビ・細菌などを発生させないためです。
このために、食品が精製されたり加工され、食品自体が栄養バランスを失った状態も多くあります。
白米と玄米、グラニュー糖と黒砂糖、天然塩と苦汁のない反応塩などです。
また、食材そのものも、早く出荷させる為に育成を早め、外観は同じでも栄養素が減少しているのも事実なのです。
1963年から1982年にかけて、大根葉100gのビタミンAは3000I.U.から1400I.U.、牡蠣の善玉コレステロールは326mgから64mgに減っています。
精製品をなるべく避け、食材の質を考えて食べたいものです。
あまり、新しいもの便利なものに目を向けすぎないよう気をつけましょう。