リラクゼーションとは文字通り“リラックスする”ことです。
自律神経の神経系統である交感神経の興奮が抑えられ、副交感神経の働きが優位になっているときのことを示します。
最近の説としては、ほんの少しだけ副交感神経の働きが優位になっているのが望ましく、極端な差があると良くないと言われています。
このリラクゼーションは、気分転換や気晴らしとして行われますが、自律神経は内臓の働きをコントロールすることが大きな役割です。たとえば食事をしているときは交感神経の働きが優位になり、食後、横になると、副交感神経の働きが優位になって眠くなったりします。
このような体の仕組みに合わせて行動することがリラクゼーションにはとても大切だといえます。
体を動かす場合は、早朝の運動は後になって疲れを作りますので、ウォーキングなどは夜に行うといいでしょう。
運動中は、交感神経の働きが優位になりますが、食後の休みと同様に、運動の後には体を休め、風呂に入るなどとしていただくと副交感神経の働きが優位となり、睡眠に適した環境となります。
睡眠に関しましては、7~8時間が1日の必要時間とされていますが、最も注意していただきたいことは、部屋を極力暗くすることです。
豆電球をつけているだけでも脳内の化学物質メラトニンの分泌が少なくなり、睡眠の質を悪くしてしまいます。
また、乗り物などで座った姿勢のまま寝ることも、背骨が重力から開放されないため、睡眠の質は悪くなります。どこでも寝られるという方は、特に睡眠の環境に配慮することが大切です。
リラクゼーションの方法はたくさんありますが、「香り」をかぐこともそのひとつです。
専門的なアロマセラピーからの選択もいいとは思いますが、山や海、野原など自然の中にある「香り」もすばらしく、週末など、とかく疲れを理由にして単に休むのではなく、近くにある「自然」にふれることをおすすめしたいと思います。
屋外で食事することも、とてもいいことです。
リラクゼーションは、じっとしていて楽しむよりも、体を動かすことが大切です。
音楽についても、声を出して歌ったり、何か楽器を奏でることができれば、さらに良いかと思います。
適度な運動は自律神経のバランスを保ち、精神活動の質を高めてくれます。
また、入浴は血行促進のためにも湯船に10分ほどゆっくりとつかることをおすすめいたします。夜の入浴は、ぬるめにしてつかってくっださい。朝のシャワーは、少し暖かめにしてあたると交感神経が適度に緊張して朝の元気が出てきます。
リラクゼーションは、ただ休んでいればいいというのではなく、地球の自転、24時間に合わせて、活動と休みの環境を整え、1年の中では暑い時期は休み、寒い時期は活動するなどを心がけてください。
その結果、低体温体質や冷え性の改善にもつながります。体内(自然)治癒力を活かすためにもリラクゼーションはとても大切です。